新聞印刷の流れ

速く、美しい 新聞づくり

新聞輪転機は現在、コンピューターを駆使した高速オフセット印刷機が主流で、かつての凸版輪転機から飛躍的な発展をとげました。凸版輪転機は、刷版に鉛版(凸版)を使用し、版画と同様に左右が反転した逆像を刷版に刻み、新聞用紙に印刷していました。オフセット輪転機は、いったん「ブランケット」と呼ばれる胴に画像を写した後、新聞用紙に転写するため、刷版の画像は正像です。

最近ではニュースカラーをはじめ広告カラーのニーズも一段と増え、ますます多様化してきています。 読売大阪プリントメディアはそれらに対応するために「自動化」「合理化」「省力化」を実現させたハイテク設備を、大阪と高石の2つの工場に整えています。 新聞の印刷は重さ約1トンの巻取用紙を使用し、輪転機が毎時6万部以上のスピードで大量の部数を印刷するという他に類をみない作業です。

より速く、より正確に、より美しく――。最新のニュースを少しでも速く、きれいな紙面で読者のお手元に届けることが読売大阪プリントメディアの使命です。

CTP~ レーザーで印字する全自動製版機

新聞用紙に文字や画像を印刷するのに使う刷版の材料は、凸版輪転機時代の鉛版、樹脂版から、オフセット輪転機のアルミ版へと大きく変わりました。現在は、読売新聞大阪本社などから受信した紙面データをレーザーで直接、アルミ版に印字しています。現像、定着、ガム引き、端部分の折り曲げなどの処理がありますが、一貫してコンピューター制御で行っています。

CTPから搬出される刷版CTPから搬出される刷版
印字前の刷版を納めたCTP内部印字前の刷版を納めたCTP内部

輪転機~ 鮮明なカラー印刷もおまかせ

オフセット輪転機の「オフセット」は転写という意味です。CTP機で処理した刷版は、表面を手で触れても感じませんが、非常に微細な凹凸があり、画線部(印刷する部分)と非画線部に分かれています。インキと水が供給されると、油と水の反発する性質から、インキは画線部に、水は非画線部に乗り、画像がブランケット胴に写し取られ、新聞用紙に転写されます。大阪工場では、4色 墨→藍(青)→紅(赤)→黄 の順で印刷します。

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発送~ 販売店を経て、皆様のお手元へ

印刷された新聞は、梱包場のカウンタースタッカーで販売店に送る部数ごとにまとめられ、梱包されて、コンピューターで自動的に送り先の宛名(バーコード)をつけられます。その後、流れ作業でバーコードが読み取られ、各地域別に振り分けられて、輸送トラックに載せて各地の販売店に届けられます。

カウンタースタッカーカウンタースタッカー
送り先の宛名を載せて運ばれる新聞送り先の宛名を載せて運ばれる新聞

 

トラックヤードで出発を待つ輸送トラックトラックヤードで出発を待つ輸送トラック